高校留学の準備は簡単なことを大切に

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カナダ高校留学前の英語の準備が楽になる考え方

簡単なことを大切に

突然ですが、皆さんは、英語学習において

「難しい単語を覚える=レベルアップ」だと無意識的に思っていませんか?

正直にいうと、私は思っていました。

オーストラリアやカナダで英語の勉強をしていたころ、早くレベルアップしたいあまり"難しいボキャブラリーをどんどん吸収しなければいけない"と思い込み、英字新聞や現地のフリーペーパーで知らないボキャブラリーを見つけるたびに意味を調べていました。でもそのようなボキャブラリーは会話の時に使えないことが多く(また使い方を間違っていたりして)、すぐに忘れてしまい、結局、身につかないという悪循環にはまっていました。「もしかしたら自分は英語に向いていないのかな」とネガティブな気持ちになったこともあります。

ここでは「なぜそんなことが起こるのか?」についてお話します。

先に答えをいってしまうとベクトル(=方向性)が少しずれているからです。

例えばあなたが英語に取り組む理由が大学の合格や就職のためTOEIC/TOEFL/IELTSでよいスコアを取ることであれば、難しい単語をたくさん学ぶのは目標達成に必要なことですよね。そのほうが間違いなくスコアアップに役立ちます。ただこれはよいスコアを取ることが最大の目標であり、英語を話せるようになることを目標にしている人とは少しベクトルが異なります。

「中学・高校・大学受験のために何年も勉強したのに英語が話せない。」
「TOEIC900点あるけど英語が話せない。」

事実としてこのような方が日本にたくさんいることは皆さんもご存じかと思います。

一方、これからカナダの高校に留学するお子様の大きな目標の一つは「英語を話せるようになる」ですよね。もちろん、留学して英語力をあげ、将来の進学のために資格のスコアアップもしたいとお考えの方もいますが、資格のために留学するわけではないと思います。

カナダの高校に留学する子供たちの英語力は英検準2級~2級レベルが一番多いですが、このレベルって身近にあって簡単に覚えられるのに知らないボキャブラリーがたくさんあります。これらの簡単なボキャブラリーを無視して難しいボキャブラリーを学ぶのは「基本を無視して応用をやるようなもの」です。

だから、高校留学の準備として英単語を学ぶなら、身近にある簡単な単語をたくさん吸収することに意識を向けてあげてください。そのほうがあなたの長期的な英語の成長を考えたときにメリットがあります。

なぜなら、身近にある簡単な単語をたくさん知っていると、カナダの高校に入学したときに知っているボキャブラリーが多い→身近なボキャブラリーなので繰り返し使う機会がある→繰り返し使う機会があるので脳に定着しやすい、というよい流れができ上がるからです。

英語の上達には反復が必須であることを前提に考えると、会話の中で登場回数がほとんどない難しい単語を学ぶより、簡単でよく使うボキャブラリーをたくさん吸収しておくほうがカナダの高校入学後の生活に間違いなく役にたちます。

私の友人にプロの翻訳家として活躍する方がいますが、英語を習い始めた頃、台所の道具全てにネームタグをつけて英語を学んだそうです。こうすると普段からそのネームタグを目にしますし、頭の中で答え合わせをすることが習慣になるので無理なく自然に単語が身に付いたと言っていました。

また、朝起きてから家に帰るまでのあなたの行動を表す動詞を一通り日本語で書きだして学ぶのも、身近にある簡単な単語を学ぶ効果的な方法です。自分の行動に関係する言葉なので日常会話の中で使う機会が多く英会話力がアップします。

これまで子育てをされてきた親御様なら経験があると思いますが、小さな子供は身近にある言葉からつぶやき、繰り返し使うことで覚えていきますよね。逆に新聞やニュースに出てくるような言葉を教えても覚えません。英語も同じです。言葉には学ぶ段階があるので、カナダでの高校留学の準備として語彙力を高めておきたい人は、上へ上へ伸びようとするのではなく、下へ下へ掘り下げるような感覚で簡単なことをたくさん学んでください。すると自分の中の英語のすそ野が広くなるので、留学した時に大きな花が咲きやすくなります。