カナダの高校留学で失敗しないための
基本ルール
カナダでの高校留学がスタートするとすべてのことが真新しく楽しい反面、文化や習慣の違いに戸惑ったり、ホストファミリーや学校の先生との意思疎通がうまくいかず、孤独感や疎外感を感じてしてしまうお子様もいます。また、ホストファミリーとの些細なコミュニケーション不足が原因で「なんとなく気まずい雰囲気」になって居づらくなるということもあります。
これはどなたにでも起こりえることであり、決して珍しいことではありません。
そのような状況を回避し、カナダでの高校留学をスムーズにスタートさせるために以下のことを覚えておいてください。
カナダの高校生活の基本ルール
学校での基本ルール
以下は留学生に求められる学校での基本的なルールになります。
- :遅刻・欠席は極力せず毎日、真面目に学校に通う。
- :留学先の教育委員会・学校のプログラムルールに則り生活をする。
- :欠席・遅刻をする場合は、必ずホストファミリーに理由を説明し、学校へ連絡をしてもらう。
- :提出物や課題は期限内に行う。
- :積極的に授業に参加する。
- :他国からの留学生の文化や習慣を尊重し生活する。
- :周りの人間に対して差別的な発言をしない。
- :学校のものは丁寧に扱う。
- :学校にあるものを故意に破損しない。
禁止事項
以下は学校やホームステイ先での禁止事項になります。
これらのルールをやぶってしまうと、最悪の場合、カナダの留学先教育機関より「退学」という厳しい処分がくだされることもあります。このような処分がくだされた場合、残念ながら留学先教育機関と交渉する余地はございませんので、留学における禁止事項としてご理解いただきますよう宜しくお願いいたします。
- :注意・警告を受けたにもかかわらず留学先の教育委員会・学校・ホームステイのルールに従って生活ができない場合。
- :欠席や遅刻が累積し注意/警告を受けたにも関わらず改善がされない場合
- :飲酒や喫煙・ドラッグの使用をした場合
- :バイクや車の運転、免許の取得をした場合
- :いじめに加担した場合
- :未成年者のみで旅行をした場合
上記のことについて事前にご理解をいただくだけで、留学をするお子様だけでなくご両親も落ち着いてお子様の状況を見守れるようになります。海外に行くと楽しい反面、戸惑うこと、不安になることもありますが、皆様のより良い留学生活のために是非、これらのことを覚えておいてください。
ホームステイでの基本ルール
ホームステイ先での生活が始まったら
ホストファミリー宅のハウスルールは家によって異なる場合があります。カナダでは分からないことを質問するのは当たり前のことなので、ホームステイ先でのルールについて疑問がある場合は、その都度、ホストファミリーに質問をしましょう。また、ホストファミリーとの良好な関係を築くため、入居時に以下の点について質問しておくと、後々起こりえる問題を事前に回避できます。
-お食事の時間や朝食・昼食で使用してよい食材
-洗濯のルール(洗濯の方法/個人、またはホストがまとめてやってくれるか/洗濯機の使用方法)
-門限や就寝時間
-インターネットの使用時間
-自室の掃除に関するルール
-シャワーの使用時間
-通学方法
-その他、自分が気になる点
また、自分の連絡先(メールアドレス・携帯電話番号)は必ずホストファミリーに伝えるようにしましょう。
食事について
カナダは食文化の歴史が浅く、日本に比べると食事もシンプルです。ランチも用意されますが、日本のお弁当のように手の込んだものではなく、前の晩の残り物であったり、生徒自身がホスト宅にある材料を見繕って持っていくのが一般的です。夜は基本的にご家族揃っての団欒の時間となりますが、カナダは共働きの家庭も多いので、ホストファミリーより異なります。
掃除・お風呂・洗濯について
- :自分のお部屋は定期的に掃除を行い綺麗にご使用ください。
- :カナダでのお風呂はシャワーが一般的です。カナダ人のシャワーの平均使用時間は10分程度です。シャワーの制限時間に関しては、ホストファミリーにご確認ください。
- :シャワールームの使用後は、使用前と同じように綺麗にしておいてください。
- :カナダ人の平均洗濯回数は週に1~2回程度になります。ホストが選択をしてくれるのか、生徒自身で選択をしても良いかなどは、ご家庭によっても異なりますので、しっかり確認をしましょう。
銀行口座開設・携帯電話・インターネットについて
- :カナダで銀行の口座開設をする場合、ホストファミリーに同行してもらい口座開設を行うのが一般的です。カナダ国内で口座開設が必要な場合は、ホストファミリーにお願いして同行してもらうようにしましょう。
- :そのほかのお金の管理方法としては、国際キャッシュパスポート/国際キャッシュカードがございます。複数年のカナダ留学の場合は現地での口座開設、1年未満のご留学の場合は国際キャッシュパスポートや国際キャッシュカードの利用が便利です。
- :携帯電話は、弊社が提携する現地携帯会社代理店にて、渡航前の契約が可能です。
- :携帯番号やメールアドレスは、現地到着後、必ずホストへお伝えください。
- :インターネットでアダルトサイトやマッチングサイト(出会い系)にアクセスしていることが判明した場合、カナダの学校/教育委員会よりご両親に連絡が入ります。また、状況によってはホスト宅でのインターネットの使用を停止され、留学先教育機関より処分が下される場合があります。
- :インターネットの使用時間は、ホストファミリーにご確認ください。
就寝時間について
- :カナダ人の就寝は日本人に比べると早く10時~11時頃にはベッドに入ります。
- :カナダ人はプライベートな時間をとても大切にします。就寝時間を過ぎてからの携帯・スカイプでの会話をする場合は、声の大きさに気をつけましょう。
- :深夜になっても声や音量がうるさい場合、ホストから注意されたりインターネットの使用を制限されることもあります。場合によってはホストファミリーから留学先の教育委員会にクレームや相談が入ることもありますのでご注意ください。
外出・外泊について
- :外出時は、誰とどこへ行くのか、何時に帰宅するのか、食事は必要か等を必ずホストファミリーにお伝えください。
- :予定の帰宅時刻より遅れそうな場合は、必ずホストファミリーへ電話・メールを入れるようにして下さい。連絡なく帰宅が深夜になった場合、ホストは非常に心配されますし、留学先の学校・教育委員会スタッフや警察に連絡をすることもあります。
- :ご友人宅で外泊する場合、事前にホストファミリーへ連絡し許可をお取りください。また、外泊先のご友人宅のご両親/ホストファミリーにも必ず許可をお取りください。
- :同性のご友人をホスト宅へ泊めたい場合、事前にホストファミリーに許可をお取り下さい。
- :異性をホスト宅に招いたり、異性宅への外泊をすることは禁止されています。
- :事実とは異なる外出先/外泊先情報をホストに伝えその事が発覚した場合や、異性宅への外泊などが発覚した場合、留学先の教育委員会より重い処分が下されることがありますのでご注意ください。
ホストの変更について
- :困ったことがある場合は、ホストファミリーや留学先のホームステイコーディネーター、または弊社にご相談ください。ホームステイ先でのトラブルは、単なるコミュニケーション不足による誤解によって生まれることも多いですが、初期段階で不安や悩みごとを相談することで簡単に回避できることもあります。単なる勘違いによってホームステイ先との関係が悪くなるのは非常にもったいないことです。
- :ホームステイの変更には相応の理由が必要になります。変更の依頼時期やホームステイの空き状況によっては、次のホームステイ先の手配まで時間がかかったり、ご希望のホームステイの条件が満たされない場合もございます。
- :ホームステイは共同生活なので自分の思い通りにならない事もございます。そんな時は、自分の意見を伝える努力をしつつ、習慣や考え方の違いを学ぶ機会と考えてみてください。
カナダで気を付けるべきマナーとエチケット
カナダ人は基本的にフレンドリーで楽しいことが好きな方が多く、日本人から見ると「自由」に見える部分も多いです。その反面、誠実さや正直さを重んじる性格ももっており、マナーやエチケットに対する意識も高いです。ホストとの良好な関係を築くためにも、マナーを知り、気持ちよくカナダで生活できるようにしましょう。
以下は、注意しておくべきカナダでの基本的なマナーやエチケットになります。
- :部屋に入る前はノックをしてください。(返事があるまで待つようにする。)
- :人にぶつかったときは「Excuse me(すいません)」と伝えてください。
- :建物に入る際、後ろに人がいる場合はドアを開けて待ってみてください。
- :「おはよう。」「おやすみ。」「ただいま。」「行ってきます。」「ありがとう。」という言葉は習慣的に使ってください。挨拶をせずに自分の部屋に入ったり、また家から出ていくことは避けてください。
- :人前でのゲップには注意しましょう。ゲップが出てしまった場合は「Excuse me(すいません)」と言うよう心がけましょう。
- :口を開けたまま物を食べたり、くちゃくちゃ音を立てないようにしてください。
- :親しい人でない限り女性に年齢を聞かないようにしてください。
- :自分の部屋は綺麗に使用してください。
- :できる範囲で家庭内のお手伝いにも参加してください。
- :リビングなどの共用スペースで、日本語で親や友人とスカイプなどで話すと「失礼」と感じるホストもいますのでご注意ください。
- :嘘はつかないようにしてください。
- :外出時には、行先や帰宅時間、友人名などを伝えるようにしてください。
- :深夜に大声で話をしたり、ゲームをすることは控えてください。
カナダの高校留学を成功させるための7つの方法
1:自分から質問する
カナダに行くと最初は分からないことだらけです。そんな時は、何でも「質問する」という習慣を身につけましょう。ホームステイ先や学校で「これは何?」「あれはどうすればいいですか?」と質問をすることは恥ずかしいことでも何でもありません。
質問をすることにより英語を使う機会が増えますし、それ自体がリスニングや会話の練習にもなります。その反復回数が多い人ほど早く英語が上達します。また、質問をすることでホストファミリーや学校の先生もあなたのことを理解しやすくなり、関係も良好になりやすいです。英語に自信がないからといって黙っていると、ホストファミリーや学校の先生からもあなたが何について悩んでいるのか分からないので、誤解も生まれやすくなります。
もし、質問することに抵抗がある場合は、「分からないこと=英語を話すチャンス」と前向きな思考に切り替えるのも有効な方法です。留学の最初の時期は、英語力もままならないので、会話といっても思っていることをすべて英語にできるわけではありません。質問であれば、ホストファミリーに話しかける前に自分の頭の中で(時にはノートとペンを使って)事前準備ができるので便利です。こういった日常での積み重ねが、英語力や自信をつける近道になるので、間違うことを気にせず試してみてください。
2:授業では他国の生徒の隣に座り昼休みは他国の生徒と食事をする
クラス内ではできるだけ他国の生徒の隣に座り、昼休みは他国の生徒と食事をする意識をもちましょう。英語環境作りに大切なのは、実はこんな小さなことの意識付けになります。
例えば、クラス内で隣に座った生徒とは自然に会話するチャンスができます。英語で挨拶したり会話をすることで仲良くなると、休憩時間や昼休みも一緒に過ごしたり、放課後や週末も一緒に遊ぼうということになります。そうすると、その友達と一緒に過ごす時間は全て「英語を聞き、英語で考え、英語で話す時間」になるので、1日の英語時間が自然に増えていきます。
逆にこのお友達が日本人だとどうでしょう?
クラス内で日本語を使い、お昼休みは日本人同士で食事をし、放課後や週末には日本人どうしで遊ぶ計画を立てる、という習慣ができてしまいます。結果、授業は英語で行われますが、それ以外の多くの時間を日本語で生活するので、英語の上達は遅くなります。
3:アクティビティー/ボランティアに積極的に参加する
好きな事/興味のある事を通じて友達を作ることは、カナダ留学を成功させるのに有効な手段です。英語が未熟であっても、スポーツや音楽、遊びを通じての交流によって友達ができ、その結果、英語が上手になり自信が生まれるのはよくあることです。学校のアクティビティーや地域のボランティア活動、ホームステイ先でのイベントには積極的に参加してください。そうすることにより、人との繋がりが生まれ、英語に触れる時間が増え、英語を学ぶのに良い環境作りができます。
4:辛抱強く“コツコツ”やる
生徒さんによっては、新しい生活への順応や文化/習慣の違いを理解し、受け入れられるようになるまで時間がかかる方もいます。また、語学力の向上にかかる時間も個人差があります。これは当たりまえのことなので、文化や習慣の違いにイライラしたり、語学力がなかなか伸びないことに落ち込んだりしないでください。英語を話せるようになる人は例外なく辛抱強くコツコツと努力しているので、この事実を忘れないでください。
5:リラックスして生活する
英語を使って生活すると、知らない間に脳が非常に疲れます。それと同時にエネルギーも知らず知らずのうちに消費されています。一生懸命勉強したり、英語を使って友達と遊ぶことも大切ですが、時には意識的に自分の体と心を休ませてあげることも大切です。音楽を聴いたり、日本の友達と話したりして息抜きの時間を作ってあげてください。このような自己管理能力もカナダ留学の成功には大切な要素です。
6:気軽に相談する
困ったことがあれば留学先のカウンセラー、ホストファミリー、弊社のカウンセラーにご相談ください。一人で悩んで時間を過ごすよりはるかに気持ちが楽になりますし、皆様が考えているより簡単に問題が解決されることもあります。カナダ留学中でも困った時にサポートをしてくれる人間が近くにいる、ということを理解していれば、どんなことが起きても気持ちが非常に楽になります。
7:目的/目標を思い出す
何故、カナダに留学しているのかという「目的と目標」を時々、思い出してください。
目的を忘れないということは、あなたのカナダ留学を成功させる上での指標になります。
目的をはっきりと認識できていると、目的達成のためにクリアしていかなければならない目標も明確になり、努力の方向性が定まりやすくなります。語学の上達も学校での成績も日々の努力の積み重ねなので、この目的や目標を意識する習慣を身に着けてください。
また、中学/高校の時期からの留学というのは誰もが経験できるものではありません。
親元を離れ生活することは大変でもありますが、同時に親のありがたみを感じることのできる機会でもあります。時々、親に対する感謝の気持ちを思い出しながら、貴重な毎日を過ごしてください。